熱板を加熱する方法は、大きく分けて3つあります。
それぞれの特徴を簡単に説明します。
目次
ヒーター加熱
ヒーター加熱は、熱板に丸穴や溝を加工し、丸や四角のヒーターを熱板に密着するように差し込みます。
非常に簡単な構造な上、300℃以上の高温まで上げることが出来ます。
また、蒸気や油の漏れなどを心配する必要がありません。
マイナスポイントとしては、温度調節のためヒーターをON-OFFするたびに表面温度が敏感に変化し、時間軸で±10℃程度の温度差が生じます。ですので、あまり温度精度を要求しないワークや、金型を介してあまり影響が出ない場合に用います。
蒸気加熱
蒸気加熱は、熱板の中に空洞を作り、過熱蒸気で加熱します。
昇温速度が非常に早いのが特徴で、工場に蒸気がある場合おススメです。
無い場合は、ボイラーを新設しなければならずかなり大掛かりになるため、他の方法がいいでしょう。
使用温度帯は、120~200℃程度が多いです。
熱媒体加熱
熱媒体とは、熱板をヒーターで直接温めるのではなく、ヒーターで加熱した熱媒体湯(油)を熱板内に流して熱板を昇温するシステムです。
なぜこんなに面倒なことをするかというと、温度精度がめっちゃいいからです。
数メートルある熱板でも面内温度ムラを±3℃程度に抑えることが出来ます。
ワークを直に加熱成型する場合、温度調整を1℃単位で調整できるのでとてもお薦めです。
使用温度帯は、熱媒体湯で~80℃、熱媒体油で~350℃です。
あとは、用途によって『ヒーター+蒸気』といったハイブリット構造を用いたりします。
あなたの挑戦に最も適した加熱方法を一緒に見つけていきましょう!